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技能実習制度

この記事では、監理団体の一般監理事業と特定監理事業の違いについて解説しています。
これを知るにあたって必要な知識、監理団体の基本的な解説も記述しています。また、一般監理事業になるために知っておくべき情報も記述しています。
このページを読むことで、
一般監理事業と特定監理事業の違い
またそれを知った上で、どのような判断・意識をすればいいかを知ることができます。

技能実習生の受け入れを考えている事業者の方は、ぜひ読んでおきましょう!

監理団体とは

監理団体とは、技能実習生を海外から預かり、日本企業のもとに行った技能実習生がきちんと実習・生活ができているかどうかをチェック・指導している団体です。
外国人労働者に関する「派遣・紹介会社」のようなイメージを持っていただければ、認識しやすいと思います。

具体的には、以下の6つの組織が挙げられます。

◯中小企業団体(事業協同組合など)
◯商工会議所
◯農業・漁業協同組合
◯公益社団法人・公益財団法人
◯職業訓練法人
◯法務大臣が告示を持って定める監理団体

海外の送り出し機関から、日本企業が技能実習生を直接雇用するパターンもあります。ですが、直接雇用は全体の3%ほどしかありません。多くの企業が、監理団体を通して技能実習生を受け入れています。

2つの受入れ方式

上記の直接雇用に付随する内容です。
技能実習生の受入れには、2種類の方式があります。企業単独型と団体監理型の2つです。

企業単独型

日本の企業など(実習を実施する企業)が海外の現地法人、合弁企業や取引先企業の職員を受け入れて技能実習を実施する方式です。

団体監理型

事業協同組合や商工会などの営利を目的としない団体(監理団体)が技能実習生を受け入れ、傘下の企業など(受け入れ機関)で技能実習を実施する方式です。

技能実習生は入国後に、日本語教育や技能実習生の法的保護に必要な知識などに関する講習を受けます。その後、日本の受け入れ機関との雇用関係のもと、実践的な技能などの修得を図ります。
企業単独型の場合、講習の実施時期については入国直後でなくても大丈夫です。

2018年末では、企業単独型の受入れが2.8%、団体監理型の受入れが97.2%となっています。
(参考: JITCO 公益財団法人 国際人材協力機構 https://www.jitco.or.jp/ja/regulation/)

監理団体の役割

監理団体の役割は、3つあります。

1. 技能実習生が就労先の日本企業で、適切な実習を行えているはどうかをチェックし、指導すること。
2. 正しい技能実習制度を各受入れ企業、送り出し機関に周知させること。
3. 技能実習生を雇用している企業を3ヶ月に1回監査を行い、それを入国管理局に報告すること。

監理団体の許可要件

監理団体として認められるには、以下の8つの要件を満たす必要があります。

1. 営利を目的としない法人であること。
2.「監理団体の業務の実施の基準」に従って事業を適正に行うに足りる能力を有すること。
3. 監理事業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有すること。
4. 個人情報の適正な監理のために必要な措置を講じている(手段を持っている)こと。
5. 外部役員または外部監査の措置を講じている(手段を持っている)こと。
6. 基準を満たす外国の送り出し機関と技能実習生の取り次ぎにかかる契約を締結していること。
7. 優良要件に適合していること(一般監理事業[詳細は後述])
8. 監理事業を適正に遂行する能力を保持していること。

監理団体のメリット

監理団体型では、監理団体が海外の「送り出し機関」と卵形し、海外での人材募集や入国に関する手続きなどを受入れ機関の代わりに行ってくれます。
監理団体型は、海外進出していない会社でも実習生を受け入れることができるということになります。日本でしか活動していない企業も国際貢献ができます。この仕組みがあれば、中小企業でも参加することが可能になるというメリットがあります。

日本の監理団体はいくつ?

2020年における日本の監理団体は、全部で3028団体あります。

監理団体には、2種類あります。
一般監理事業を行う団体と、特定監理事業を行う団体があります。

一般監理事業は1490団体
特定監理事業は1538団体
があります。

一般監理事業の特徴とは

監理できる技能実習

一般監理事業では、以下の3種の技能実習生を受け入れることができます。

◯ 技能実習1号
◯ 技能実習2号
◯ 技能実習3号

許可の有効期間

許可の有効期限は5年です。
前回許可期間内に改善命令や業務停止命令を受けていない場合は、有効期間が7年に延びます。

受け入れ可能人数

監理団体型において定められている「基本人数枠(後述)」に対しての倍率です。
技能実習1号の場合は、1倍です。
技能実習2号の場合は、2倍です。

優良要件

一般監理事業として認められるには、優良要件に適合する必要があります。

優良な監理団体を条件面で優遇することで、ここ数年、劣悪と言われている労働環境を改善するという目的です。

優良要件に適合するには、項目ごとの点数を獲得する必要があります。120点中、72点以上の点数を獲得する必要があります。
項目は、以下の5項目です。

1. 団体管理型技能実習の実施状況の監査、その他の業務を行う体制(最大50点)
2. 技能実習などの修得にかかる実績(最大40点)
3. 法令違反・問題の発生状況(最大5点)
4. 相談・支援体制(最大15点)
5. 地域社会との共生(最大10点)

1,2の配点がかなり高くなっています。重要な項目であるということが伺えますね。実習生の監理において大切なことなので、点数とは関係なく、重要視すべき項目です。
3に関しては、実習生の失踪、傘下の機関に不正などがあった際に減点される要件です。

優良要件の詳細は、後の「一般監理団体の許可をとるには」にて解説します。

特定監理事業の特徴とは

監理できる技能実習

特定監理事業では、以下の2種の技能実習生を受け入れることができます。

◯ 技能実習1号
◯ 技能実習2号
◯ 技能実習3号

許可の有効期間

許可の有効期限は3年です。
前回許可期間内に改善命令や業務停止命令を受けていない場合は、有効期間が5年に延びます。

受け入れ可能人数

監理団体型において定められている「基本人数枠(後述)」に対しての倍率です。
技能実習1号の場合は、2倍です。
技能実習2号の場合は、4倍です。
技能実習3号の場合は、6倍です。

【参考】監理団体型での基本人数枠

技能実習生の基本人数枠
実習実施者の常勤職員総数 技能実習生の人数
301人以上 常勤職員総数の20分の1
201人〜300人 15人
101人〜200人 10人
51人〜100人 6人
41人〜50人 5人
31人〜40人 4人
30人以下 3人

 

「一般監理事業」と「特定監理事業」の違いとは

 

一般監理事業と特定監理事業の違いは、以下の2点です。

◯ 監理できる技能実習の区分
◯ 許可の有効期間

特定監理事業では技能実習の1号・2号のみを監理できます。一方、一般監理事業では、3号まで監理することができます。
特定監理事業は3年、一般監理事業は5年なので、一般監理事業の方が2年長く働くことができます。
前回許可期間内に改善命令や業務停止命令を受けていない場合に関しても、特定監理事業は5年、一般監理事業は7年です。やはり、一般監理事業の方が2年長く働くことができます。

つまり、少しでも長く働いて欲しい、第3号の技能実習生を受け入れたいという場合は、一般監理事業に申し入れる必要があります。

一般監理団体の許可をとるには

前述の『一般監理事業の特徴とは』にて紹介したように、一般監理団体の許可をとるためには、優良要件に適合することが必要となります。

「技能実習生に、少しでも長く在籍してほしい!」と思っている事業者の方々に向けて、ここでは優良要件について解説します。

まず、優良要件に適合するための5項目を再度確認しましょう。

以下の5項目において、120点中、72点以上の点数を獲得する必要があります。

1. 団体管理型技能実習の実施状況の監査、その他の業務を行う体制(最大50点)
2. 技能実習などの修得にかかる実績(最大40点)
3. 法令違反・問題の発生状況(最大5点)
4. 相談・支援体制(最大15点)
5. 地域社会との共生(最大10点)

1. 団体管理型技能実習の実施状況の監査、その他の業務を行う体制(最大50点)

①定期監査について、実施方法や手順を定めたマニュアルなどを作り、職員に周知する(ある場合は5点)

就労現場にマニュアルがあるかどうか、それによって実施方法などをきちんと周知しているかどうかに対して配点を行います。
職員がなんとなく見て判断するのではなく、しっかりと基準を決めて監査を行うことが求められます。

②監理事業に関与する常勤約職員数と実習実施者の比率

1対5なら15点、1対10なら7点となります。
実習実施者が多すぎると、監理団体の職員による監査が難しくなります。なので、監理団体の役職員と実習実施者の比率が低い方を優遇し、監査の適性をより確実にしていくという意図と考えられます。

③直近過去3年以内の、監理責任者以外の監査職員の講習受講歴(当面、評価せず)

受講者が60%以上なら10点、50〜60%なら5点とされています。この項目に関しては、講習自体がまだ整備されていないので、当面は評価されません。

監理責任者や外部役員などの方向けに、「監理責任者講習」が実施されます。

監査担当職員については、監理責任者の指導のもと、現場での実務を担当することが想定されます。なので、監理責任者講習の受講によって、技能実習生の保護などにつながると考えられています。
このような流れを作るために、受講者のパーセンテージを評価するのでしょう。

④実習実施者の技能実習責任者・技能実習指導員・生活指導員などに対する毎年の研修実施、マニュアル配布などの支援(5点)

⑤技能実習生帰国後のフォローアップ調査への協力(5点)

⑥監理団体役職員が、送り出し国で技能実習生候補者と事前面談を行う(5点)

⑦外国送出機関と連携をし、帰国後の就職先を把握する(5点)

2. 技能実習などの修得にかかる実績(最大40点)

技能実習などの修得実績が評価されます。技能検定試験の合格実績アップへつなげるための項目でしょう。
実際に実習生に技能を修得させるのは、受入れ機関(企業)です。ですが、「監理団体が適性に監理すれば、受入れ機関の試験成績も上がる」と仮定されているのかもしれませんし、監理団体にとってはプレッシャーに感じるかもしれません。

3. 法令違反・問題の発生状況(最大5点)

直近3年以内に失踪者数がゼロの場合に加点となります。それ以外は、減点をするという、減点法の項目です。
場合によっては、50点以上の大幅減点が課されることがあります。他の項目で点数を稼いでいても、失踪者が出れば、点数を失ってしまいます。
法令違反や失踪に関して大幅な減点を加えることによって、劣悪な労働環境や悪質な監理団体を排除する意図でしょう。近年問題になっている失踪者問題に関することなので、重要視されるのが当然です。

以下の2点に注意しましょう。

・直近過去3年間に改善命令を受けた。また、それに対して改善をした or していない。
・直近過去3年以内に責めによるべき(職場側のせいで発生した)失踪者がいる

4. 相談・支援体制(最大15点)

以下の3点があれば、必ず5点ずつ、計15点加点されるようです。

・母国ご相談・支援の実施方法・手順を定めたマニュアルなどの策定および周知
・実習継続困難な実習生の受け入れに協力する旨の登録
・過去3年以内の実習継続困難な実習生の受け入れ

継続が困難な技能実習生に関しては、旧制度では他の団体に移ることがあまり多くなく、帰国か逃亡の2択になっていました。しかし、この項目・加点に伴い、継続困難な技能実習生に手を差し伸べる団体を増やすことで、国際貢献や人材育成につなげるという意図でしょう。技能実習制度はもともと国際貢献が趣旨なので、とても大切な考え方です。

5. 地域社会との共生(最大10点)

日本語学習、地域交流、日本文化の学習などを行うことで、加点をします。
実習生が日本で生活しやすくすることを目的とした項目でしょう。

このように、一般監理団体になるには5項目に関する評価を得なければいけません。
厳しいように感じるかもしれませんが、外国人である実習生を守るために必要な項目です。「当然のこと」として受け止めれば、難しく感じずに済むかと思います。

まとめ

今回は、監理団体の一般監理事業と特定監理事業について解説しました。
一般監理事業の方が実習生に長く勤務してもらえること
一般監理事業になるには、優良要件を満たさなければいけないことなどが主な内容でした。

しっかりと把握し、自身の企業にあった判断をしていきましょう!

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