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技能実習制度

この記事では、「技能実習」から「特定技能」への移行対象職種、移行方法、技能実習と特定技能の違いなどを紹介しています。

これらを把握しておけば、特定技能の詳細・移行するメリットを把握した上で、
移行の準備に取り掛かることができます。

必要書類をダウンロードするためのリンクも用意してあるので、ぜひご利用ください。

【概要】「技能実習」から「特定技能」へ移行することができる

2019年から新設された在留資格「特定技能」。

これを取得するには
原則、業種ごとに定められている技能試験・日本語試験などに合格する必要があります。

そのような中、
似ている業種で働く技能実習生であり、技能実習2号を良好に修了した人は
試験などが免除され、「特定技能1号」へ移行することができます。

また、
技能実習から特定技能への移行にあたって、ほとんどの場合は
技能実習を行っている企業でそのまま働き続けることが想定されています。

ですが、他の企業へ移ることも可能です。
企業を移る場合は、在留資格変更申請の手続き方法が異なってきます。
調書が必要になるなど、手続きが少し難しくなります。

技能実習から特定技能へ移行するにあたって、注意すべき点があります。

注意する点は、2つ。

1つ目は、職種に関してです。
技能実習の職種・作業によっては、特定技能に移行できない場合があります。

2つ目は、満たすべき要件があることです。
特定技能に移行できる技能実習生は「技能実習2号」の在留資格を持っている必要があるなど、いくつかの要件があります。

1.移行できる対象職種

特定技能で受け入れ可能な職種は、全部で14種です。

◯介護
◯ビルクリーニング
◯農業
◯漁業
◯飲食料品製造業
◯外食業
◯素形材産業
◯産業機械製造業
◯電気・電子情報関連産業
◯建設業
◯造船泊用工業
◯自動車整備業
◯航空業
◯宿泊業

また、技能実習2、3号に移ることのできる職種も限られています。

◯農業関係(2職種6作業)
◯漁業関係(2職種9作業)
◯建設関係(22職種33作業)
◯食品製造関係(11職種16作業)
◯繊維・衣服関係(13職種22作業)
◯機械・金属関係(15職種29作業)
◯その他(15職種27作業)

これらの職種で技能実習2号を修了してから、特定技能に移行することとなります。

2.移行するために満たすべき要件

技能実習から特定技能に移行するためには、以下の8つの要件を満たす必要があります。

1.それまでと同じ事業者で就労するための、「特定技能1号」へ変更であること

2.それまでと同じ事業者で、それまでの在留資格で従事した業務と同種の業務に従事する雇用契約が締結されていること

3.それまでの在留資格で在留中の報酬と同等額以上の報酬を受けること

4.登録支援機関となる予定の機関の登録が未了であるなど、「特定技能1号」への移行に時間がかかる理由があること

5.「技能実習2号」で1年10ヶ月以上在留し、かつ、修得した技能の職種・作業が「特定技能1号」で従事する特定産業分野の業務区分の技能区分の技能試験・日本語能力試験の合格免除に対応するものであること

→試験免除の要件が満たされていること

6.受入れ機関が、労働、社会保険および租税に関する法令を遵守していること

7.受入れ機関が、特定技能所属機関に係る一定の欠格事由(前科、暴力団関係、不正行為など)に該当しないこと

8.受入れ機関または支援委託予定先が、外国人が十分に理解できる言語で支援を実施できること

技能実習から特定技能に移行する理由

在留期間が長くなる

在留期間が、通算最大5年に延長されます。
「特定技能2号」で働ける職種(建設業、造船泊用工業)であれば、期限なしで日本に滞在できます。

同じ業種で、条件が良い職場に転職できる

技能実習は開発途上国の外国人へ貢献することが趣旨の制度です。
一方、特定技能は日本の労働力不足を解消するための制度です。

特定技能は2019年に施行された制度なので、前例が少なく、まだ見えてこない部分が多いですが、今後、多くの企業が利用すると考えられます。
直接雇用ができ、技能実習よりも手間が少ないという点もメリットになります。

技能実習よりも、多くの雇用先、選択肢が出てくる可能性があるのです。

移行の準備はいつ始めるべき?

3〜4ヶ月前から始めるべきです。

在留資格移行の申請期限は、
「技能実習」の在留資格の在留期限までと、なっています。
つまり、在留期限が終わるまでに申請準備ができない人は、一度母国に戻らなければいけません。その後、在留資格認定申請で再び日本へ入国します。

特定技能へ移行するための申請準備の流れは、企業や登録支援機関によって異なります。
全体的な共通点は、膨大な量の社内外資料を集める、特定技能を雇用するために必要な要件を満たすために、企業が社内制度を見直すことなどです。
要するに、申請にはかなりの準備が必要ということです。

そのため、「準備にかかる期間は2ヶ月ほど」と考えておいた方がいいでしょう。

この2ヶ月を含めて、「特定技能に移行するかどうか」を検討する期間を考えるなら、
3〜4ヶ月前から相談・準備への着手をするのが安全でしょう。

【書類を揃えよう!】技能実習から特定技能への移行方法

技能実習から特定技能への移行に必要な書類は以下のとおりです。
これらを地方入国管理局に提出し、申請します。

在留資格変更許可申請書

[ダウンロードページ:http://www.moj.go.jp/content/001269700.pdf]

受入れ機関の誓約書

[ダウンロードページ:http://www.moj.go.jp/content/001286141.pdf]

◯「特定技能1号」へ変更するまでの雇用契約に関する書類(雇用契約書、雇用条件などのコピーなど)

◯申請人に係る、以前の賃金台帳のコピー過去1年分

◯受入れ機関が作成した理由書
→「特定技能1号」への在留資格変更許可申請までに時間を要する理由
ex.登録支援機関となる予定の機関の登録が未了であること。

◯「技能実習2号」で修得した技能が「特定技能1号」で従事する特定産業分野の業務区分の技能試験、および日本語能力試験の合格免除に対応することを明らかにする資料
ex.技能実習計画書のコピー、技能検定3級の合格証など

技能実習と特定技能

技能実習、特定技能は
「外国人を労働者として日本国内に受け入れる」
という点では同じです。

ですが、
それぞれの制度をざっくりと説明すると、以下のようになります。

<技能実習>

日本の技能を、就業を通して外国人労働者に伝えます。
開発途上国の経済発展、それに向けた知識・技術を伝達するための制度です。

母国では習得困難な技能を勉強しようとする外国人に対して、日本の滞在を許可します。

<特定技能>

日本国内の労働力不足を解決するために導入された制度です。

人材不足が深刻な分野で働く外国人に対して、日本の滞在を許可します。

対象となる国が違う

技能実習と特定技能では、受け入れの対象となる国が違います。

技能実習は15カ国、特定技能は9カ国となっています。

技能実習

インド、インドネシア、ウズベキスタン、カンボジア、スリランカ、タイ、中国、ネパール、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、ペルー、ミャンマー、モンゴル、ラオス

特定技能

ベトナム、フィリピン、カンボジア、中国、インドネシア、タイ、ミャンマー、ネパール、モンゴル

技能実習と特定技能の細かな違い

では、技能実習と特定技能の細かい違いには、どのようなものがあるのでしょうか?
項目ごとに見比べてみましょう。

在留資格

技能実習(団体管理型)
在留資格「技能実習」

特定技能(1号)
在留資格「特定技能」

在留期間

技能実習(団体管理型)
合計で最長5年

[内訳]
技能実習1号:1年以内
技能実習2号:2年以内
技能実習3号:2年以内

特定技能(1号)
通算5年

外国人の技能水準

技能実習(団体監理型)
なし

特定技能(1号)
相当程度の知識・経験が必要

※技能水準の詳細は、職種ごとの解説ページにて記載しています。

入国時の試験

技能実習(団体監理型)
なし
(介護職種のみ入国時N4レベルの日本語能力要件あり)

特定技能(1号)
技能水準・日本語能力水準を試験などで確認
(技能実習2号を良好に終了したものは試験など免除)

※試験の詳細は、職種ごとの解説ページにて記載しています。

送り出し機関

技能実習(団体監理型)
外国政府の推薦、または認定を受けた機関

特定技能(1号)
なし

監理団体

技能実習(団体監理型)
あり

特定技能(1号)
なし

支援機関

技能実習(団体監理型)
なし

特定技能(1号)
あり

外国人と受入れ機関のマッチング

技能実習(団体監理型)
通常監理団体と送り出し機関を通して行います。

特定技能(1号)
受入れ機関が海外で採用活動をし、直接雇用をします。
または、
国内外の斡旋(あっせん)機関などを通して採用します。

ほとんどの職種が直接雇用であり、派遣雇用は少ないです。

受入れ機関が雇える人数枠

技能実習(団体監理型)
常勤職員の人数に応じた人数枠あり

特定技能(1号)
人数枠なし(介護分野、建設分野を除く)

活動内容

技能実習(団体監理型)
[非専門的・技術的分野]

1号:技能実習計画に基づいて講習を受けます。および、技能などに関連する業務に従事する活動。
2、3号:技能実習計画に基づいて、技能などを要する業務に従事する活動。

特定技能(1号)
[専門的・技術的分野]
相当程度の知識・経験を必要とする技能を要する業務に従事する活動。

転籍・転職

技能実習(団体監理型)
原則不可。
ただし、実習実施者の倒産など、やむを得ない場合や、2号から3号時は転籍可能。

特定技能(1号)
同一の業務区分内。
または、
その区分の試験において、技能水準の共通性が確認されている業務区分内において転職可能。

特定技能2号への移行

2020年5月時点で、特定技能2号の対象となるのは、
建設業・造船舶用工業
の2つのみです。
他の業種で働く人は特定技能1号終了後、帰国するか、他の在留資格に変更する必要があります。

特定技能2号で実際に求められる技能・日本語能力の水準はまだわかりません。
(2019年4月に施行したばかりの在留資格であり、事例がないため。)

特定技能2号が今後、どのような水準で運用されるのか
また、対応職種が増えるかどうかを注目しましょう。

【事例】特例措置

技能実習から特定技能に移行する際、「特例措置」が適用される場合がありました。

技能実習から特定技能へ変更するには、受入れ企業側も体制を整える必要があります。
外国人本人が資料を用意して申請するだけでは、在留資格は変更できません。

このように、移行に時間がかかり、在留期限を迎えてしまう人に適用される特例措置です。

この場合、「特定活動(就労可)」という在留資格を最長4カ月与えます。
結果、

「技能実習」→「特定活動」→「特定技能」

という流れで移行することになります。

今後も、このような特例措置が設置される場合があります。

特例措置を受けるための要件

特例措置は、すべての人が受けれるわけではありません。
技能実習生、受入れ企業それぞれが満たすべき要件があります。

[技能実習生側]

・以前と同じ事業者(企業)で働くために、資格変更を予定している。
・以前と同じ事業者(企業)との雇用契約で、従来と同種の業務に就く胸が記載されている。
・技能実習2号の在留資格を取得してから1年10ヶ月以上が経っており、習得した技能・日本語試験の合格免除に対応している。
・「技能実習2号」「技能実習3号」「特定活動」のいずれかの外国人で、2019年9月末までに在留期間の期日を迎える。

[受入れ企業側]

・従来と同じ報酬を支払う。
・在留資格「特定技能」を持つ外国人を受入れる体制を作る。
・労働や社会保険に関する法令を守っている。
・特定技能所属機関に関する欠格事由(前科、暴力団関係、不正行為など)に該当しないこと。
・受入れ機関の支援委託予定先が、外国人が十分理解できる言語で支援を実施できる。

まとめ

今回は、技能実習から特定技能へ移行する際に必要なことを紹介しました。
今回の内容をざっくりと振り返ってみましょう。

・技能実習から特定技能へ、試験免除で移行することができる。
・特定技能へ移行できる職種は14職種のみで限りがある。
・「技能実習2号で1年10ヶ月以上在留していること」など、満たすべき要件がある。
・移行のメリットは、「在留期間が延びること」「就業先の幅が広がるかもしれない」の2点。
・移行の準備は3、4ヶ月前から始めるのが安全。
・移行方法は、必要な書類を揃え、地方管理局へ提出する。
・特定技能と技能実習は、細かな違いがある。

移行のメリット、必要な要件を把握しておくことが大切です。
ぜひ、覚えておきましょう!

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