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技能実習制度

この記事では、自動車整備業界の現状、技能実習制度について、技能実習「自動車整備」の業務内容について解説しています。

近年、人手不足が進んでいる自動車整備業界。
国内人材の募集とは別に、外国人技能実習制度で技能実習生に働いてもらうのもひとつの手段です。この記事を読んで、一度検討してみてください。

「自動車整備」の現状

日本の自動車整備士は、不足しているのが現状です。
要因は全国的な少子化。
また、若者の間で自動車を所有する人、自動車に興味を示す人が減っていることも要因と考えられています。

自動車整備は職場環境が過酷であり、また低収入であることが多いです。そのため、若者が自動車整備士になっても、すぐに離職してしまいます。

このような整備士の人手不足により、業績悪化してしまい、整備工場の数が減ってきていることも現状です。
少子高齢化の進行により、整備士の業界の、若手人材確保は今後、難しくなるといえます。多数の自動車整備工場が閉鎖に追い込まれることも予想されます。

技能実習制度とは

技能実習制度とは、主に新興国の外国人が日本の技術を修得し、その技術を母国へ持ち帰る制度です。
外国人は「外国人技能実習生」として、日本の職場で技術修得を目指します。

要するに、外国人技能実習生が日本企業の職場で働くということです。

技能実習生が日本企業での労働を通して、日本の高い技術を学びます。そしてその技術を母国に持ち帰り、母国の発展を目指します。
技能実習制度を通して、実習生の母国を発展させれる人材を育成し、国際貢献を目指します。
この国際貢献が制度の趣旨であり、目的です。

この技能実習制度は2010年まで、「外国人研修制度」という名前で運用されてきました。しかし、本来の趣旨に反する運用、目的外の労働の強要・賃金の未払いなど、さまざまな問題が起きていました。
これらの問題に対して制度の再検討を行い、制度の改正を行いました。この際に、「外国人技能実習制度」となりました。
再び問題を起こさないようにするためにも、適正な運用を心がける必要があります。

この技能実習制度を使えば、国内の人材を採用しなくても、人材を確保することができます。
ぜひ、検討してみてください。

技能実習の「自動車整備」の業務内容


外国人技能実習生が修得すべき業務内容を紹介していきます。
この内容は、技能実習を行わせようとする「実習実施者」が指導すべき内容としても取り扱われています。

移行対象職種・作業で必ず行う「必須作業」と、
必須業務に関連して行われる業務である「関連業務」「周辺業務」
を修得しなければいけません。

必須作業

1. 自動車整備作業

自動車整備作業の作業内容は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
◯ 自動車点検整備作業
◯ 自動車分解整備作業
◯ 故障診断作業

また、技能実習1号, 2号, 3号、それぞれの作業内容をざっくり言うと
第1号 … 「自動車点検整備作業」
第2号 … 「自動車点検整備作業」, 「自動車分解整備作業」
第3号 … 「自動車点検整備作業」, 「自動車分解整備作業」, 「故障診断作業」
と、なります。

ではここからは、技能実習1号, 2号, 3号それぞれの作業内容を詳しく解説していきます。

第1号技能実習生(入国から1年目)

「自動車点検整備作業」が修得すべき内容となります。
目標は、
「法的点検に定める点検を自ら判断できること及びそれに基づく整備の補助」をできるようにすることです。
タイヤ交換、オイル交換などの軽作業についても、一通り経験することが求められます。

第1号では、「自動車分解整備作業」の修得は求められていません。
ですが、普段の点検に際して、特に注意して点検する箇所および整備が伴う場合に使用する工具、交換部品などについても指導することで、2号へ移行する準備につながります。なので、2号の作業内容に触れておくことも求められます。

第2号技能実習生(入国から2〜3年目)

「自動車点検整備作業」「自動車分解整備作業」が修得の対象となります。
第1号で学んだ技能・知識の修得状況を確認しながら、2号のメインに当たる「自動車分解整備作業」へ進みます。
2号での目標は、
「かじ取り装置、制動装置、走行装置などについて、法的点検に定める定期点検を技能実習生自ら実施し、整備できること」
となります。

実際に自動車の重要部品を点検・分解・整備作業を実施することになるので、段取りを含め、各装置の点検手法、構造、使用する工具やその取り扱いを指導することが重要とされています。

また、定期点検で行われる点検を、実習実施者の指導のもとで一通り経験していることが望ましいです。
例えば、技能実習2号の1年目は1年ごとの点検項目を経験し、2年目には2年ごとの点検項目を経験するなどの方法が挙げられます。
車検に関しても、1年目で一通りの作業を経験し、2年目には技能実習生自らの判断によって作業できるようになることが望ましいです。

第3号技能実習生(入国から4〜5年目)

第3号では、「自動車点検整備作業」, 「自動車分解整備作業」, 「故障診断作業」の3つ全てが修得の対象となります。

第1号では「自動車点検整備作業」、第2号では「自動車分解整備作業」を指導してきました。
最終ステップである3号に入る前に、技能・知識の修得状況を確認することが望まれます。
具体的には、「自動車点検整備作業」「自動車分解整備作業」の点検内容を理解しているか、点検作業を一通り経験しているか、技能実習生自らの判断によって実施できているかを確認する必要があると考えられています。
3号では、「自動車点検整備作業」「自動車分解整備作業」に加え、自動車の故障診断を教育します。基本的な技能・知識を修得していないと、自動車の故障診断を的確に行えないとされているためです。

技能実習生は1号・2号の期間中に、技能・知識を確実に修得することが大切ということですね。

3号での目標は、
「どの場合にどのような診断を実施するのか」を理解させることです。
各装置の故障診断にて、液漏れ、異音、異臭など「目視」によるもの、排ガステスタなどを使用する「テスタによる診断」があるためです。

2. 安全衛生業務

適正かつ安全に技能実習を行うためには、技能実習生に対して、安全衛生に関する教育を行う必要があります。
ここでは、その教育・業務の内容を解説していきます。

1.) 雇入れ時などの安全衛生教育

雇入れ時に安全衛生の教育を技能実習生に行います。

技能実習生は、入国前または入国後講習にて、自動車整備作業に関する基礎的な知識などを修得させるための講習を受けています。
この教育では、国土交通大臣が指定する以下の教材を使用しています。

[教材]
・基礎自動車整備作業
・外国人技能実習制度自動車整備職種 安全衛生教本

ですが、実際に業務を行う実習実施場所の形態は様々です。
なので、その場所にあった安全衛生教育(作業工具、設備、危険箇所など)を改めて教育する必要があります。

現場にあった安全衛生作業を確実に行うことが、適正かつ安全な技能実習につながります。

2.) 作業開始前の安全確認作業

作業開始前に、安全確認作業として
これから解説する2項目、『[1] 正しい作業服装』と『[2] 設備の正しい作業方法の確認等』
を指導する必要があります。

[1] 正しい作業服装
災害の防止・整備作業の能率向上のため、次の点に配慮する必要があります。

◯ 身体にあったものであること。
◯ 破れやほころびは、すぐに繕っておくこと。
◯ 常に清潔に保ち、特にオイルなどの付着がないこと。
◯ 各ボタンは確実に掛けておくこと。
◯ やむを得ず腕をまくる場合は、肌の露出を最小限にすること。

また、作業帽は必ず清潔なものを着用します。履物は、災害防止のために安全靴を使用する必要があります。

作業服、安全靴、帽子をきちんと身につけることで身も心も引き締め、作業者の安全と衛生を守ることに繋がります。

[2] 設備の正しい作業方法の確認等
作業開始前に、設備の正しい作動を確認することは、災害防止の観点からも、大変重要な作業となります。 また、作業開始前に設備の確認作業を行うことにより、より早く設備の操作を覚えることにも繋がります。
日々の安全確認と知識の修得を並行して行えるということですね。

3.) 整理・整頓・清掃・清潔・習慣の遵守

職場で発生した色々な災害の事例から、
「整理・整頓・清掃・清潔の徹底している職場は、災害が少ない」といわれています。
安全な職場にするために大切な習慣であると考えられます。

また、整理・整頓・清掃・清潔を行うことで、職場環境が清々しくなり、仕事の能率を向上させる効果も見込まれることから、重要な要素と考えられます。

整理・整頓・清掃・清潔を実行するためには以下の3つが基本とされています。

・作業手順をよく考えて工具などを整理しておくこと。
・工具などを使用した場合は、必ず元に戻すこと。
・不必要な工具などは片付けること。

常にこれらを習慣として身に付け、日常の作業の過程で整理・整頓・清掃・清潔を行うことが重要となります。なので、散らかさないことを心がけながら作業作する方法を習得させる必要があります。

4.) 作業者間の安全確認作業

あらかじめ、作業手順・役割・合図の方法などを技能実習生に指導する必要があります。
技能実習生との共同作業などにおいて、お互いがその業務における動作ルールに沿って行わなかった場合、重大事故や大事故に繋がることが考えられるためです。

5.) 保護具および安全標識・装置の確認作業

専用のマスクやヘルメットなどの保護具の装着を習慣づける必要があります。
また、保護めがねや防じんマスクなどの保護具の重要性や適切な装着により、大部分の事故防止に繋がることを技能実習生が理解できるよう指導する必要があります。

自動車整備作業では、適切な保護をしなければ肺などの人体に悪影響を与えるおそれがあります。
そのため、専用のマスクやヘルメットなどの保護具を装着するという習慣づけを徹底することが、
技能実習生の安全・健康につながります。

また、事故防止の観点から、危険な作業スぺースについては、そのことについて技能実習生に指導するとともに、立ち入らないための安全標識の掲示をするなどの配慮が必要となります。

6.) 自動車整備作業における自己・疫病予防

自動車整備作業における自己・疫病への予防をします。実習実施場所ごとにしっかりとした予防対策を考える必要があります。

7.) 自動車整備関連機器および油脂類などの安全作業

実習実施者が作業に伴い使用する機器などについて、安全確認作業を行う必要があります。

自動車整備作業では、エンジン点検作業や給油作業において、エンジン・オイルや各種グリースなどの油脂類を取り扱うことがあり、それぞれ関連機器を扱うことになります。
機器の状態を確認した上で使用することが、安全の確保に繋がります。

また、排水浄化装置により油脂類を除去するよう、技能実習生に指導する必要があります。
排水中の油脂類は工場排水の公害問題となるためです。
特に、エンジンや下回りなどの洗浄作業では、排水中に油脂類が混入して流出するので注意しましょう。

8.) 労働衛生上の有害を防止するための作業

自動車整備作業においては、特に粉塵や有機溶剤に対する対策が重要となります。有害性を防止する作業の実施を心がけましょう。

9.) 非常時の応急措置を修得するための作業

技能実習にあたり、技能実習生の保護の観点から、作業中に作業機器などによる事故があった場合や地震などの天変地異が発生した場合に、迅速に対応・避難ができるよう、日頃から応急処置訓練や避難訓練を実施・指導する必要があります。

関連業務・周辺業務

1. 関連業務・周辺業務

「関連業務」とは、必須業務に関連して行う業務です。
修得等させようとする技能、技術および知識の向上に直接的または間接的に役立つ場合には、業務として実施させることができます。

「周辺業務」とは、必須業務に関連して通常携わる業務です。
次に示す関連業務・周辺業務内容を確認し、技能実習として実施させるか検討する必要があります。
また、本来行うべき技能実習が行われていないにもかかわらず、洗車作業等のみをさせることは絶対にしてはいけません。

【関連業務・周辺業務内容】
◯ 関連業務
・部品番号検索, 部内発注作業
・車枠車体の整備調整作業
・ナビ, ETC等の電装品の取付作業
・自動車板金塗装作業

◯ 周辺業務
・洗車作業
・下廻り塗装作業
・車内清掃作業
・構内清掃作業
・部品等運搬作業
・設備機器等清掃作業

2. 関連業務・周辺業務における安全衛生業務

関連業務・周辺業務を行う場合においても、技能実習生に対して、安全衛生に関する教育を行う必要があります。
適正かつ安全に技能実習を行うためです。
教育する内容は、必須業務における安全衛生業務と同じ内容です。

危険または有害な業務における安全衛生

整備事業者は、従業員を
「厚生労働省で定める危険又は有害な業務(特別教育を必要とする業務)」
に従事させるときは、その業務に関する安全・衛生のための教育を行う必要があります。
また、政令で定める「危険業務(就業制限に係る業務)」を実施する場合においても、
都道府県労働局長の免許を受けた者、または技能講習を修了した者などの資格を有する者でなければ、その業務に従事できないとされています。

この取扱いは、技能実習生が「必須業務」「関連業務・周辺業務」を行う場合も例外ではなく、危険または有害な業務を行わせるのであれば、特別教育や技能講習の受講が必要になります。

まとめ

今回は、技能実習「自動車整備」について解説しました。
他の業種に比べて安全衛生に関する内容が多くなっています。

技能実習生が安全に働けるように、必ず把握しておくようにしましょう。

執筆者
外国人労働者ドットコム編集部

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