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技能実習制度

この記事では、技能実習制度の職種「紙器・段ボール箱製造」について紹介しています。

これを読めば、
・「紙器・段ボール箱製造」の仕事について
・技能実習制度の概要
・技能実習制度における「紙器・段ボール箱製造」の業務内容
を知ることができます。

「紙器・段ボール箱製造」の仕事について

いまこの記事を読んでいるあなたは、「箱」と聞くとどのような箱を思い浮かべますか?
お菓子の箱、家電が入っている大きな段ボール箱など、様々な箱があげられるかと思います。

それらの箱の中の、「紙製」の箱を作ることが、
今回紹介する「紙器・段ボール箱製造」においての仕事です。

一般的な職業としては、「紙器製造」と呼ばれることも多いです。
紙器(しき)とは、厚紙や板紙などを用いた箱の総称です。

紙器には、いくつかの種類があり、多様なニーズに対応すべく、様々な種類が作られています。
主に「印刷箱」「貼箱」「簡易箱」「段ボール箱」の4種類です。

まず、素材の紙を寸法通り機械で裁断し、箱を展開した状態にします。つぎに、機械で折線をつけ、折り曲げ部分を作ります。折り曲げ部分を折り曲げ、箱の形にし、糊(のり)で接着して組み立てます。

この際、溝は紙質・形に合わせて溝部分への圧力を調節し、溝の深さを一定に保つ必要があります。糊を使う際は、紙の材質や温度に合わせて、糊の粘度を調節します。
あらかじめ、素材の紙への印刷を(印刷箱)、素材の紙の上に印刷紙やファンシーペーパー、小間紙、レザック、布などを貼り付けたり(貼箱)する場合もあります。
この場合、通常は自動貼箱機を使いますが、高級品の場合は手作業で行います。

簡易箱は、無地の板紙から打ち抜き・折り曲げを行い、接着して製造します。
段ボール箱は、段ボールシートに印刷を行ってから、折り曲げ、接着または針金留めなどをして箱に仕上げます。

紙器製造の仕事では、これらの作業を分担して行います。
近年は全工程の機械化も進んでいます。

「紙器・段ボール箱製造」の仕事内容は、製法や製粉ごとに以下の5つに区分けされています。
◯印刷箱打抜き作業
◯印刷箱製箱作業
◯貼箱製造作業
◯段ボール箱製造作業
◯簡易箱製造作業

技能実習制度では以上5項目のうちの4項目が対象の業務とされています。
◯印刷箱打抜き作業
◯印刷箱製箱作業
◯貼箱製造作業
◯段ボール箱製造作業

技能実習制度とは

「技能実習制度」とは、
開発途上国などの外国人が来日し、日本で修得した技能・知識を開発途上国へ移転する制度です。

技術移転の流れは、
まず開発途上国の若者が「技能実習生」となり、日本の企業で就労します(この企業を「受け入れ企業(または機関)」と言います)。
この就労を通して日本の技術・知識を修得し、その技術を母国へ持ち帰り、母国での技術発展に役立てます。

以上のような流れで開発途上国の発展を助け、国際貢献を目指します。

この技能実習制度は2010年まで、「外国人研修制度」という名前で運用されてきました。
しかし、目的外の労働の強要・賃金の未払いなど、さまざまな問題が見られ、本来の趣旨である「国際貢献」に反する運用の実態が問題視されていました。

これらの実態をなくすべく制度の再検討を行い、制度の改正を行いました。
この際に、制度の名称が「外国人技能実習制度」となりました。

技能実習生受け入れの流れ

ここでは、技能実習生受け入れの大まかな流れを紹介します。
まず、技能実習生を受け入れてから、事前に作成し監督省庁に提出した実習計画に沿って実習を行います。
工場包装業の場合、実習期間は最大で5年間です。
技能実習1号、2号、3号へそれぞれの基準を満たすことで移行することができます。

受け入れを行う際の準備はたくさんあります。希望する人材の選定や必要な書類の作成・提出、法令によって定められている講習の実施などがあります。

従業員が少ない企業では、全ての手続きを自社で行うのが難しい場合がありますが、安心してください。
実際、全ての手続きを受入れ機関(企業)が行っているケースはあまり見られません。
「監理団体」と呼ばれる外部の専門機関へ委託することが可能で、中小企業など多くの企業が監理団体に委託して運用しています。
監理団体に委託する場合は、以下の流れで技能実習生を受け入れることになります。

◯ 監理団体に加入
◯ 現地(外国)で面談
◯ 現地で教育(講習など)
◯ 日本へ入国
◯ 監理団体での講習
◯ 受け入れ

技能実習「紙器・段ボール箱製造(印刷箱打抜き作業)」の業務内容

技能実習「紙器・段ボール箱製造(印刷箱打抜き作業)」の作業の定義は、
「打抜加工機を使用して多面付で印刷および表面加工されてきた板紙を1個型に打抜き、同時に箱に折り曲げるための罫線を入れる作業」です。

必須業務

必須業務とは、技能等を修得等するために必ず行われなければならない業務のことです。技能実習生が修得等をしようとする技能等に係る技能検定、またはこれに相当する技能実習評価試験の試験範囲に基づいた内容となっています。

第1号技能実習

(1)印刷箱打抜き作業
①打抜き加工作業
②原稿(図面・仕様書・作業指示書など)の読解作業
③手作業による簡単な落丁作業(注)

第2号技能実習

(1)印刷箱打抜き作業
①打抜加工機による打抜き加工作業
②原稿(図面・仕様書・作業指示書等)の読解作業
③給紙装置への紙の供給作業
④排紙装置の操作作業
⑤打抜加工機の運転作業
⑥手作業による落丁作業(注)

第3号技能実習

(1)印刷箱打抜き作業
①各種打抜加工機による打抜き加工作業
②原稿(図面・仕様書・作業指示書等)の読解作業
③給排紙装置の操作及び調整作業
④各種打抜加工機の運転作業(連続運転含む)
⑤溝彫り、面取り及びむら取り作業
⑥見当装置の調整作業
⑦打抜き型のゴム付け及び版締め作業
⑧動力伝達装置の調整作業
⑨手作業による落丁作業(注)

(注) 落丁作業とは、打抜き後の用紙を製品部分 と不要部分に分離させる作業をいう。

安全衛生業務

安全衛生業務の内容は、1,2,3号全て共通しています。

①雇入れ時等の安全衛生教育
②作業開始前の安全装置等の点検作業
③紙器・段ボール製造工場における整理・整頓・清掃・清潔・躾(習慣)の遵守
④紙器・段ボール製造作業で使用する機械及び周囲の安全確認作業
⑤保護具の着用と服装の安全点検作業
⑥安全装置の使用等による安全作業
⑦労働衛生上の有害性を防止するための作業
⑧異常時の応急措置を修得するための作業

関連業務, 周辺業務

関連業務とは、必須業務に従事する者が当該必須業務に関連して行う場合のある業務のことです。修得予定の技能等の向上に寄与する内容とされています。
また周辺業務とは、必須業務に従事する者が当該必須業務に関連して通常携わる業務のことです。

(1)関連業務

①印刷箱製箱作業
②貼箱製造作業
③段ボール箱製造作業
④印刷作業
⑤表面加工作業
⑥CAD/CAM作業

(2)周辺業務

①梱包作業
②出荷作業
③フォークリフト運転作業(特別教育、または技能講習が必要です。)

(3)安全衛生業務

必須業務の安全衛生業務と同じ内容です。

技能実習「紙器・段ボール箱製造(印刷箱製箱作業)」の業務内容

技能実習「紙器・段ボール箱製造(印刷箱製箱作業)」の作業の定義は、
「打抜き加工(印刷済み)により1個型になったブランクシートに、仕上げ加工機(製箱機)を使用してくせ折り、接着剤による貼り合わせ、および折りたたみ加工をする作業」です。

必須業務

第1号技能実習

(1)印刷箱製箱作業
①仕上げ加工作業
②原稿(図面・仕様書・作業指示書等)の読解作業
③目視による製品の良否の判断作業

第2号技能実習

(1)印刷箱製箱作業
①仕上げ加工機による仕上げ加工作業
②原稿(図面・仕様書・作業指示書等)の読解作業
③給紙装置への被加工品の供給作業
④糊の残量確認及び補充作業
⑤仕上げ加工機の運転作業

第3号技能実習

(1)印刷箱製箱作業
①仕上げ加工機による仕上げ加工作業
②原稿(図面・仕様書・作業指示書等)の読解作業
③給紙装置の調整作業
④送りタイミングの調整作業
⑤ベルト折り及び折り装置の調整作業
⑥糊付け装置の調整作業
⑦計数装置の調整作業
⑧圧着装置の調整作業
⑨仕上げ加工機の運転作業(連続高速運転含む)

安全衛生業務

安全衛生業務の内容は、1,2,3号全て共通しています。

①雇入れ時等の安全衛生教育
②作業開始前の安全装置等の点検作業
③紙器・段ボール製造工場における整理・整頓・清掃・清潔・躾(習慣)の遵守
④紙器・段ボール製造作業で使用する機械及び周囲の安全確認作業
⑤保護具の着用と服装の安全点検作業
⑥安全装置の使用等による安全作業
⑦労働衛生上の有害性を防止するための作業
⑧異常時の応急措置を修得するための作業

関連業務, 周辺業務

(1)関連業務

① 印刷箱打抜き作業
② 貼箱製造作業
③ 段ボール箱製造作業
④ 印刷作業
⑤ 表面加工作業
⑥ CAD/CAM作業

(2)周辺業務

① 梱包作業
② 出荷作業
③ フォークリフト運転作業(特別教育、または技能講習が必要です。)

(3)安全衛生業務

必須業務の安全衛生業務と同じ内容です。

技能実習「紙器・段ボール箱製造(貼箱製造作業)」の業務内容

技能実習「紙器・段ボール箱製造(貼箱製造作業)」の作業の定義は、
「貼箱製造器(罫入機、角切機、断裁(裁断)機、糊付け機など) を使用し、貼箱の材料(板紙、薄紙など)をテープ止め、くるみ、折り込みなどを行う作業」です。

貼箱とは、板紙(厚紙)による箱を薄紙(化粧紙)などで包んで作る化粧箱のことです。

必須業務

第1号技能実習

(1)貼箱製造作業
①貼箱加工作業
②原稿(図面・仕様書・作業指示書等)の読解作業
③刷毛(はけ)による簡単な糊貼り仕上げ作業

第2号技能実習

(1)貼箱製造作業
①貼箱製造機等による貼箱加工作業
②原稿(図面・仕様書・作業指示書等)の読解作業
③各種糊付け機又は刷毛(はけ)による糊貼り仕上げ作業

第3号技能実習

(1)貼箱製造作業
①貼箱製造機等による貼箱加工作業
②原稿(図面・仕様書・作業指示書等)の読解作業
③各種断裁機による断裁加工作業
④各種糊付け機又は刷毛(はけ)による糊貼り仕上げ作業
⑤各種接着剤の調合作業
⑥各種断裁機及び糊付け機の調整作業

安全衛生業務

安全衛生業務の内容は、1,2,3号全て共通しています。

①雇入れ時等の安全衛生教育
②作業開始前の安全装置等の点検作業
③紙器・段ボール製造工場における整理・整頓・清掃・清潔・躾(習慣)の遵守
④紙器・段ボール製造作業で使用する機械及び周囲の安全確認作業
⑤保護具の着用と服装の安全点検作業
⑥安全装置の使用等による安全作業
⑦労働衛生上の有害性を防止するための作業
⑧異常時の応急措置を修得するための作業

関連業務, 周辺業務

(1)関連業務

① 印刷箱打抜き作業
② 印刷箱製箱作業
③ 段ボール箱製造作業
④ 印刷作業
⑤ 表面加工作業
⑥ CAD/CAM作業

(2)周辺業務

① 梱包作業
② 出荷作業
③ フォークリフト運転作業(特別教育又は技能講習が必要。)

(3)安全衛生業務

必須業務の安全衛生業務と同じ内容です。

技能実習「紙器・段ボール箱製造(段ボール箱製造作業)」の業務内容

技能実習「紙器・段ボール箱製造(段ボール箱製造作業)」の作業の定義は、
「段ボール箱製造機械を使用し、段ボール箱の製造を行う作業」です。

段ボール箱には主に、以下の3種類があります。
◯外装用段ボール箱
◯内装用段ボール箱
◯個装用段ボール箱

段ボール箱の素材となる段ボールとは、波型に成形した中芯の、片面または両面にライナをはったものです。種類は主に以下のものがあります。
◯片面段ボール
◯両面段ボール
◯複両面段ボール
◯複々両面段ボール

必須業務

第1号技能実習

(1)段ボール箱製造作業
①段ボール箱加工作業
②原稿(図面・仕様書・作業指示書など)の読解作業
③手作業による簡単な製箱作業

第2号技能実習

(1)段ボール箱製造作業
①段ボール箱製造機械による段ボール箱加工作業
②原稿(図面・仕様書・作業指示書等)の読解作業
③断裁機による断裁加工作業
④印刷加工の補助作業
⑤簡単な製箱加工作業

第3号技能実習

(1)段ボール箱製造作業
①段ボール箱製造機械による段ボール箱加工作業
②原稿(図面・仕様書・作業指示書など)の読解作業
③断裁機による断裁加工作業
④各種印刷機による印刷加工作業
⑤各種打抜き機による打抜き加工作業
⑥各種製箱機、および手作業による製箱加工作業
⑦各種断裁機、印刷機、打抜き機、および製箱機の調整作業

安全衛生業務

安全衛生業務の内容は、1,2,3号全て共通しています。

①雇入れ時等の安全衛生教育
②作業開始前の安全装置等の点検作業
③紙器・段ボール製造工場における整理・整頓・清掃・清潔・躾(習慣)の遵守
④紙器・段ボール製造作業で使用する機械、および周囲の安全確認作業
⑤保護具の着用と服装の安全点検作業
⑥安全装置の使用等による安全作業
⑦労働衛生上の有害性を防止するための作業
⑧異常時の応急措置を修得するための作業

関連業務, 周辺業務

(1)関連業務

①印刷箱打抜き作業
②印刷箱製箱作業
③貼箱製造作業
④印刷作業
⑤表面加工作業
⑥CAD/CAM作業

(2)周辺業務

①梱包作業
②出荷作業
③フォークリフト運転作業(特別教育、または技能講習が必要です。)

(3)安全衛生業務

必須業務の安全衛生業務と同じ内容です。

まとめ

今回は、技能実習制度の「紙器・段ボール箱製造」について紹介しました。
「紙器・段ボール箱製造」は、作業内容が4種類に分かれているので、それぞれの作業内容をしっかりと把握しておきましょう。

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執筆者
外国人労働者ドットコム編集部

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